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葬儀の供花を贈るときの手順とマナー、値段の相場はどれくらい?

「供花」とはお葬式に故人へ供える花のことで、「きょうか」「くげ」といいます。

親しかったご親族や友人、会社の仲間など、故人と縁の深かった人が贈ることが多いですが、

基本的には誰が贈るといった特別な決まりはありません。


しかし、供花を贈る際はいくつか注意しなければならない点があります。

ここでは供花を手配する際の手順や、マナー、金額の相場などについてお話していきます。

供花充当の花祭壇イメージ
花屋のお葬式「アレンジメント供花」の一例


◆供花とは? 枕花や花輪との違い


供花は亡くなられた方へのご冥福の気持ちを込めて、故人へ供える花のことです。

遠方で葬儀へ行けなかったり、事情があって葬儀に参加できなかったりする場合などにも、故人への気持ちをお花に代えて贈られることがあります。

家族葬でも、「喪主」・「子供一同」・「親戚一同」などで別途制作を依頼するケースも多いようです。


葬儀場には、斎場の入り口から祭壇までたくさんの花が飾られていますが、供花・枕花・花輪・献花などいくつかの種類があるので、かんたんに違いを覚えておきましょう。


・供花と「枕花」

供花や献花イメージ

供花はお通夜や告別式のときに祭壇の脇に置かれる花で、故人をお見送りするための花です。


一方、枕花(まくらばな)とは、お通夜までの間に故人の枕元を飾る花のことをいいます。


枕花は故人の訃報を受けてから、故人と特に親しい間柄だった方が贈る場合が多いです。枕元に置く花ですので、色は控えめ・サイズは小さめのアレンジメントが主流となっています。


・供花と「花輪」

供花は祭壇の脇にお供え物と一緒に備えますが、花輪は葬儀場の入り口や外に飾られる花です。花輪は、故人に近しいご親族や会社の関係者などが贈ることが多く、白や薄緑・青といった寒色系の花でスタンドタイプ(円型)の花飾りが主流です。


花輪は屋外に飾ることがほとんどなので、一般的には造花で造られます。ただしキリスト教式のお葬式の場合は、生花のみを使用するので造花の花輪は使用しません。


・供花と「献花」


献花は、告別式のときに葬儀に参列した人が祭壇に供える花のことをいいます。キリスト教式のお葬式などで、ご焼香の代わりに花を1本ずつ祭壇にお供えします。この際に使用するのは必ず白の生花(カーネーション等)を使用します。


◆供花の値段の相場


供花を注文するときは、葬儀を行う葬儀社や花屋に製作を依頼します。その際に気を付けておくべきことは、供花を「1基」で注文するのか、「1対」で注文するのかです。


供花の数え方には「基」と「対」という数え方があり、1基は1つ、1対は2つのことを指します。1基で贈るのか、1対で贈るのか、明確な決まりはありません。最近では1基のみで贈ることが主流となっておりますが、昔は『供花は対で贈る』といった習慣もあったり、地域によって贈り方が決まっていたりすることもあったようです。


また、1基と1対では注文する際の値段も変わってきますので、不安な方は、葬儀社もしくはご親族などに相談してみると良いでしょう。


供花の値段の相場は、1基:15,000円~35,000円(税抜)が多いようです。実際には、使用する花や大きさ、注文先の葬儀社・花屋によって値段が異なりますので、相場は1つの目安と考え、故人との関係も考慮しながら適切な価格帯の供花を注文しましょう。



◆供花を手配する際の流れと知っておくべきマナー


繰り返しになりますが、供花を注文するときは、以下の2パターンが多いです。

① 葬儀を執り行う葬儀社
② 花屋

葬儀社によっては、自社と取引のある特定の花屋でないと注文できず、他店で造られた供花は飾ることができないケースもあるので、あらかじめ確認しておくのが良いでしょう。

ここでは、供花を注文する際にいくつかの気を付けなければいけない点をお伝えします。

これから供花を注文する予定のある方は是非チェックしてみてください。


(1) 供花を注文するタイミング

供花は通夜や告別式のときに祭壇に飾られます。ですから、通夜が行われる前までには葬儀場に届いている必要があります。したがって、供花を贈りたいと考えている方は訃報の連絡を受けてから、なるべく早いタイミングで供花を手配すると良いでしょう。


すでに「故人が亡くなった際には供花を贈りたい」という考えが固まっている方は、訃報の連絡を受けた際に、供花を贈りたいという意思をご親族などに伝え、あらかじめお供えするときの注意点(色・使用可能な花の種類など)を確認しておくといいかもしれません。


(2) 供花につけるお札の札名

供花を注文するときは、一緒に添えるお札の札名もお伝えします。供花には札名を付けるのが一般的ですが、「個人名」なのか「団体名(連名や会社名義等)」なのか、「〇〇一同」といった記載にするのかなどのルールがあるのでしっかり確認しておくことが必要です。


<参考>
・親族の一人として贈る場合:「〇〇家一同」「親戚一同」等
・会社から贈る場合:「〇〇株式会社一同」「〇〇株式会社 代表取締役〇〇」等
・友人同士で贈る場合:「○○大学 友人一同」等

連名で贈る場合には、肩書の高い方から右から順に記載します。

人数が多い場合には「○○一同」「有志一同」と書くようにしましょう。


(3) 地域や宗教によって供花の種類が異なる

葬儀のかたちは、信仰している宗教や地域などに考え方よって異なります。例えば、日本で多い仏式・神式の葬儀で用いられる花は、白菊や蘭・百合などの白くて淡い色合いのカラーをメインとした生花を供花として使用するのが一般的とされています。


キリスト教式の葬儀では、カーネーションや百合などが使用され、白い花だけでなく淡いピンクやグリーンなどのカラーのついた花も用いられます。


また、キリスト教の葬儀では、供花は葬儀場へ届けずに故人の自宅へ小ぶりなバスケットフラワーを贈ったり、プリザーブドフラワーや造花ではなく生花を贈ったりといったルールがあります。仏式・神式の葬儀とは異なる点がいくつかあるため注意しておきましょう。


まとめ

「供花」はお葬式で故人へ、ご冥福の気持ちやこれまでの感謝を伝えたり、遺族を慰めたりするためにお供えするものです。供花を贈る際は、宗教や地域によって細かなルールがある場合もあり、値段や贈り方に悩んでしまうこともあるでしょう。

しかし、一番大切なのは故人やご親族の方を思いやる気持ちです。


供花を贈ることに対して不安をお持ちの方は、葬儀を担当する葬儀社のプロにお任せすることも検討してみてください。

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